
「SM7dBとSM7B、結局どっちを選べばいいの?」
結論からお伝えすると、手持ちの機材のゲインに自信がない人、ブースターを買い足したくない人にはSM7dBが向いています。
SM7dBは、定番マイクSM7Bに最大+28dBのプリアンプを内蔵したモデルです。
SM7Bの弱点だった「音が小さい」を、マイク側で解決できます。
一方で、プリアンプを使うには+48Vのファンタム電源が必要で、SM7Bより上位のモデルになる点は確認しておきたいポイントです。
この記事では、メーカー公式の仕様とユーザーガイドをもとに、SM7Bとの違いと選び方を整理します。
はじめに
SHURE SM7Bは、放送や配信の現場で長く使われている定番マイクです。
ただ、出力が小さく、ゲインに余裕のある機材がないと音量が足りない、という弱点があります。
その弱点に手を入れたのが、プリアンプを内蔵した「SM7dB」なんです。
とはいえ、上位モデルと聞くと、「SM7Bに機材を足したほうがいいのでは?」と迷いますよね。
この記事では、2つの違いを表で整理し、どんな人ならSM7dBを選ぶ意味があるのかをまとめました。
読み終えるころには、「自分の機材ならどちらを買うべきか」を判断できるはずです。
📌 SHURE SM7dBの基本スペック
| メーカー公式価格 | Shure公式サイト(日本)に現在の価格の記載なし ※2026年10月7日確認。価格はAmazonでご確認ください |
|---|---|
| マイクの種類 | ダイナミックマイク(ムービングコイル型) |
| 指向性 | 単一指向性(カーディオイド) |
| 接続 | XLR |
| 内蔵プリアンプ | +18dB/+28dB(バイパスも可能) |
| 感度 | バイパス:-59dBV/Pa、+18dB:-41dBV/Pa、+28dB:-31dBV/Pa |
| 出力インピーダンス | バイパス:150Ω、プリアンプ使用時:27Ω |
| 電源 | プリアンプ使用時は+48Vファンタム電源が必要 |
| 周波数特性 | 50Hz〜20kHz |
| 背面スイッチ | 低域ロールオフ、プレゼンスブースト、プリアンプの切り替え |
| サイズ・重量 | 最大幅98×高さ149×奥行205mm、837g |
| 付属品 | 5/8インチ−3/8インチのネジアダプター、ウインドスクリーン、大型ウインドスクリーン(A7WS) |
| 内蔵しているもの | ポップフィルター、ショックマウント、ハムノイズを防ぐシールド |
🔍 この商品の最大の特徴は「プリアンプ内蔵で、機材を選びにくいこと」
SM7dBのいちばんの特徴は、マイクの中にプリアンプが入っていることです。
もとになったSM7Bは、感度が-59dBV/Paと低く、機材側で60dB以上のゲインが必要でした。
SM7dBは、背面のスイッチで+18dBか+28dBを選ぶと、マイクの中で音を持ち上げてから送り出します。
ここはチェックしておきたい!
公式の仕様では、+28dBにすると感度は-31dBV/Paになります。
単純に引き算すると、機材側に必要なゲインは60dBから30dB台まで下がる、ということなんです。
ゲインに余裕のないオーディオインターフェースでも音量を確保しやすくなり、インラインのブースターを買い足す必要がなくなります。
個人的には、「良いマイクだけど扱いがむずかしい」というSM7Bの弱点に、メーカー自身が答えを出した形なのが面白いと感じました。
📘 用語メモ:ゲイン(プリアンプのゲイン)とは?
ひとことで:マイクの小さな信号を、扱いやすい大きさまで持ち上げる量のことです。
数字の目安:dBで表し、数字が大きいほど大きく増幅できます。SM7Bのような感度の低いマイクは、60dB以上が目安です。
この商品だと:マイク側で+18dBか+28dBを受け持ちます。その分、つなぐ機材のゲインに余裕がなくても使えます。
📘 用語メモ:ファンタム電源(+48V)とは?
ひとことで:マイクを動かすための電気を、XLRケーブル経由で送る仕組みです。
数字の目安:一般的なのは+48Vです。ふつうのダイナミックマイクには不要ですが、内蔵プリアンプのような回路を動かすには必要になります。
この商品だと:プリアンプを使うときだけ+48Vが必要です。バイパスにすれば、ファンタム電源なしでSM7Bと同じように使えます。
🆚 SM7Bとの違い
公式の仕様を並べると、違いはプリアンプまわりに集中しています。
| 項目 | SM7B | SM7dB | 違い |
|---|---|---|---|
| メーカー公式価格 | Amazonで確認 | Amazonで確認 | プリアンプを内蔵するSM7dBが上位モデル |
| 内蔵プリアンプ | なし | +18dB/+28dB | マイク側で音を持ち上げる |
| 感度 | -59dBV/Pa | 最大-31dBV/Pa(+28dB時) | 出力が大きい |
| ファンタム電源 | 不要 | プリアンプ使用時は+48V | 機材側の対応が必要 |
| 重量 | 764g | 837g | 73g重い |
| マイクの種類・指向性 | ダイナミック、単一指向性 | ダイナミック、単一指向性 | 同じ |
| 周波数特性 | 50Hz〜20kHz | 50Hz〜20kHz | 同じ |
| 背面のEQスイッチ | 低域ロールオフ、プレゼンスブースト | 低域ロールオフ、プレゼンスブースト | 同じ |
| 接続 | XLR | XLR | 同じ |
変わる点:プリアンプの有無と、それにともなう感度・電源・重さです。
変わらない点:公式は、SM7Bとまったく同じ内部機構を使い、同じ音の特性を実現したと説明しています。プリアンプをバイパスにすれば、SM7Bと同じ性能に戻ります。
実は、音そのものを変えるモデルではなく、「同じ音を、より多くの機材で出せるようにしたモデル」なんです。
SM7dBを選ぶ価値がある人:機材のゲインが60dBに届かない人、ブースターを別に持ちたくない人です。
ゲイン60dB以上の機材をすでに持っているなら、プリアンプのないSHURE SM7Bで同じ音の設計が手に入ります。
内蔵プリアンプで出力がどれくらい大きくなるのかを、感度の数字から計算して図にしました。

+28dBにすると、バイパス時の約25倍の大きさで機材に届きます。
ゲインが60dBに届かない機材でも使いやすいのは、この差があるからです。
📏 買う前に確認したい相性・設置
🏆 SHURE SM7dBの強み
- ゲインを確保しやすい:内蔵プリアンプで+18dBか+28dBを足せます。つなぐ機材のゲインに余裕がなくても、音量を作りやすい設計です。
- 音の設計はSM7Bと同じ:公式は、SM7Bと同じ内部機構を使っていると説明しています。周波数特性も同じ50Hz〜20kHzです。
- バイパスで使い分けられる:プリアンプを切ると、ファンタム電源なしでSM7Bと同じように動きます。将来ゲインの大きい機材に替えても使い続けられます。
- ノイズ対策が本体に入っている:ポップフィルターとショックマウントを内蔵し、ハムノイズを防ぐシールドも備えています。
⚠️ 購入前に確認したい注意点
- プリアンプには+48Vが必要:ファンタム電源を出せない機材では、内蔵プリアンプが動きません。
→ 買う前に、つなぐ機材が+48Vに対応しているかを確かめます。 - つなぐだけで使えるマイクではない:XLR接続のみで、オーディオインターフェースかミキサーが必要です。
→ 口元に近づけて話し、まずマイク側のゲインを決めてから機材側を調整します。 - ゲインのある機材を持つ人には出番が少ない:機材側で60dB以上を出せるなら、内蔵プリアンプを使わなくても音量は足ります。
→ その場合は、同じ音の設計でプリアンプのないSM7Bのほうが合理的です。
ちなみに、どの注意点も「いま持っている機材」を確認すれば事前に分かることです。
機材の仕様書で、ゲインの最大値と+48Vの有無だけ先に見ておきましょう。
📊 SM7B・組み合わせ別の比較
| 選び方 | メーカー公式価格 | 機材に必要なもの | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| SHURE SM7dB | Amazonで確認 | +48Vファンタム電源 | 機材のゲインが足りない人、ブースターを足したくない人 |
| SHURE SM7B | Amazonで確認 | ゲイン60dB以上 | ゲインに余裕のある機材を持っている人 |
こうして並べると、どちらを選ぶかは「いま持っている機材」で決まることが分かります。
たとえばRoland BRIDGE CAST ONEは、公式の仕様でゲインが最大75dB、+48Vにも対応しているので、どちらのマイクも使えます。
Shure公式は、SM7Bと外付けプリアンプを両方買うより、SM7dBのほうが手ごろになる場合があるとも書いています。
結局、機材をこれから買うならSM7Bとゲインの大きい機材の組み合わせ、機材を買い替えたくないならSM7dB、と判断しました。
⚙️ 購入後のおすすめ設定・使いこなし
💡 こんな人におすすめ・向いていない人
🛒 お得に買う方法・最新価格
Shure公式サイト(日本)には、SM7dBの現在の価格は書かれていませんでした(2026年10月7日確認)。
Amazonでの価格はセールなどで変わるため、下のリンク先で最新の価格を確認してください。
Shureは、日本では認定した国内正規販売代理店を通じて製品を販売しています。
正規に販売された製品には、日本語の「製品保証書」が同梱されると案内されています。
🔗 あわせて読みたい
❓ よくある質問
Q. SM7BとSM7dBのどちらがいいですか?
Q. SM7dBの音質はSM7Bと違いますか?
Q. ファンタム電源は必要ですか?
Q. おすすめの設定はありますか?
Q. 偽物を避けるにはどうすればいいですか?
※仕様・メーカー公式価格は2026年10月7日時点の情報です(2026年10月23日に図解を追加)。本記事はShure公式サイトとユーザーガイドなどの公開情報を参考にまとめており、実機検証は行っていません。
🏁 まとめ:SM7dBは「機材を選ばずSM7Bの音を出したい人」のためのモデル
結局、SM7dBとSM7Bの違いは音ではなく、プリアンプを内蔵しているかどうかです。
この商品がおすすめ:機材のゲインが足りない人、ブースターを足さずに1本で完結させたい人。
別の商品を検討:ゲイン60dB以上の機材があるならSHURE SM7B。
まずは手持ちの機材のゲインと+48Vの対応を確かめてから選ぶと、遠回りせずに済みますね。


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